10年前、息子と手作り絵本を作り
福島県矢祭町のコンクールに応募した。
東日本大震災があった夏のことであった。
震災後、私の住む埼玉県西部では電車が1週間動かなかった。
計画停電で卒業式やイベントなどが短縮されたり、中止になった。
流通が滞り、休業するお店があった。
震災を想像させる映画などは、期間不明の延期になり
いろいろな娯楽関係は自粛された。
被災状況を毎日TVが知らせていた。
日が経つにつれ、あまりにも酷い状況に絶句した。
こころが沈んでいく感じがした。
でも、しばらく経つと
少しずつ交通網がつながって来て
ライフラインも戻りつつあった
ボランティアの人たちもたくさん動いた。
復興の兆しが見えはじめ、
未来に光が見えて来た。
そんな時に矢祭町よりコンクール開催のお知らせが来た。
前年度にも応募していたので、封書で自宅に届いた。
中止の選択もあったのに、こんな時だからこそ開催して
みんなを元気にしたい…という内容だったと思う。
嬉しくて涙が出そうだった。
まだ絵本制作はしていなかったけど
作って応募しよう!
今だから作れるものを…
みんなが元気になれそうなものを…
そうして応募した絵本『つながる つながる』は家族の部で最優秀賞をいただいた。